ビジネスにおける、AI(人工知能)活用の最新事例を21選紹介

2020年04月28日

AIモデルは我々が日常使用する多くの最新技術に利用されています。検索エンジンが自動的に、ユーザーの検索履歴やショッピングの好みに合わせて結果を提示できるのもAIのおかげです。数々のAIアルゴリズムを搭載した自動運転車が旅の仕方を変えるのも時間の問題でしょう。このように、AIは我々の生活の多くの面で変化をもたらします。

 

人工知能(AI)のビジネス活用法

顧客サービスのワークフローの合理化から戦略策定のためのデータ調査まで、AI技術は、ほぼどのようなビジネスモデルの改善にも活用できます。競争の激しい今日のビジネス環境でトップを維持するためには、競合に対する優位性を獲得することが重要です。つまり、競合がAI技術を利用している場合は、まずAIの実装に取り組む必要があります。幸いなことに、AIの実装に遅すぎるということはありません。まず、AIをビジネスに活用するための4つの方法について以下にまとめました。

 

① 検索エンジンでユーザー体験を向上させる

大手IT企業は、優れた検索エンジンがビジネスの繁栄につながることを示す良い例です。特にECサイトの場合、ウェブサイトで最も重要な要素は検索エンジンです。サイト内の検索バーは通常、ユーザーが操作する最初の要素なので、自社とユーザーとの最初の接点になります。そして、探している商品がこのサイト内にあるかどうかを潜在顧客に告げるのは検索エンジンなのです。

検索エンジンは、ユーザーが探しているものをサイト内で素早く容易に見つけられるようにする機能です。直感的な関連結果を提供する強力な検索エンジンを構築すれば、顧客を自社サイトに囲い込む有能な販売員を置いているようなものです。このような優れた検索エンジンを構築するためには、検索評価サービスを利用して、検索結果の関連性やアピール度を検証や評価するとよいでしょう。

 

② 顧客の意見を理解するための感情分析

感情分析は、テキスト本文に示されている感情や意見を評価する手法です。ソーシャルメディア投稿の感情と株価の変動には相関関係があることを示す研究結果もあります。自社に関するユーザー生成コンテンツに感情分析を用いれば、自社や商品に関する顧客の意見を評価することができるので、市場戦略の改善に役立ちます。 

商品口コミやソーシャルメディアの投稿、ブログのコメントなどは数百件から数千件にも及ぶため、人間がこのデータを全て手作業で読み、分析するのはほぼ不可能です。AIを利用して自動感情分析機を構築すれば、大量のユーザー生成コンテンツを素早く理解できます。

 

③ 自動モデレーション

InstagramやFacebookなど、ユーザー生成コンテンツの公開を許可しているウェブサイトは、 センシティブな内容が含まれていないかどうかを検閲して一定の基準を維持する必要があります。同様に、多くのフォロワーを持つ企業にとって、安全でポジティブなオンラインコミュニティを作ることは、企業のブランドイメージを保つ上で重要です。 

自社のウェブサイトであれソーシャルメディアのアカウントであれ、ユーザー生成コンテンツの監視は、コンテンツの種類や量によって非常に時間がかかる場合があります。そのため、多くの企業は自動モデレーションに切り替えて、作業量を軽減しつつ、ポジティブなオンラインイメージを維持するようにしています。 

 

④ テキスト要約 

大部分の人は何ページにもわたる文書を読む時間がありません。そのため、全体的なアイディアを把握し、そのコンテンツにさらに携わるかどうかを決定するために要約を読むことが多いのです。 私たちの日常生活には、テキスト要約が活用されている事例がたくさんあります。書籍の小売業者はテキスト要約を利用して顧客に本の概要を伝えています。ECサイトでは、ほぼ全ての商品ページに簡潔で魅力的な商品説明が提供されています。

バックエンドで自動テキスト要約をうまく実装すれば、ほぼどのようなビジネスにおいても生産性や効率性の向上に役立ちます。長時間、電話会議に参加する時間がない場合は、音声の文字起こしプログラムとテキスト要約モデルを利用すれば、出席できなかった全ての会議の最重要事項を含む簡潔かつ完全なレポートを作成できます。重要なクライアントとの電話の1時間前に20ページものレポートや活用事例を読まなくてはならない場合でも、優れたテキスト要約モデルなら、簡単に読める概要に凝縮してくれます。 テキストやコンテンツの要約を行うモデルは、ビジネスで様々に活用できます。適切に利用すれば、効率性や生産性を向上させながら、従業員の時間を大幅に節約できます。

上記に挙げたのは、人工知能を今日のビジネスに活用する方法の中の4つだけにすぎません。AI分野における継続的な進歩によって、ビジネスの成長に役立つAIソリューションは今後、ますます増えるでしょう。競合に先んじるためにも、ぜひすぐにAI戦略を策定しましょう。

 

AI(人工知能)の最新活用事例

業界業種問わず、様々な企業がAI(人工知能)の導入を既に実施している、またはAI導入を検討していることは、ご存知の方も多いかと思います。 さて、AIがどのように社会に浸透していくのか、AI活用事例を紹介していこうと思います。当社はデータ作成やアノテーションのサービスを提供し、研究開発を支援しているので、最近多く見られる利用例や、興味深いと感じたものを主に共有いたします。

 

機械学習の活用事例

Traveloka(トラベロカ): 大手オンライン旅行会社Travelokaは機械学習を用いて、検索エンジンの関連性を向上させました。当社は20万件の検索クエリを分類し、Travelokaはそのデータを利用し、複数の商品カテゴリーで結果を返すことができる検索エンジンを学習させました。詳しくはこちら。

SENSY: 感性学習を中心とした人工知能を開発しているSENSY社は、商品の需要予測を行い、追加発注、仕入れ、マークダウンなどの最適化を行い、マーケティング活動を支援してくれる SENSY Marketing Brainを提供しています。

DeNA: 株式会社ディー・エヌ・エーは非常に幅広くAI事業に手がけていますが、その一つはタクシー配車アプリMOVにおける「お客様探索ナビ」です。エリアごとにタクシーの需要供給予測を行い、乗務員に対して経路をナビゲーションする機能です。

DeNaのAI活用事例として「お客様探索ナビ」のスクリーンショット

ディープラーニングの活用事例

トマトの収穫作業を自動化: 画像認識技術を強みとしている株式会社インキュビットは、ディープラーニングを使って、トマトの収穫作業を自動化する技術を開発しました。教師データとなる作物の画像を収集し、実、枝、蔕などの部分をアノテーションし、モデルを学習させました。正確に実を認識できるようになった上で、実から何cm上の部分を切り取って収穫する、などといった作業がディープラーニングによって可能となりました。

ごみ焼却工場でのごみ種別分類ディープラーニング(セグメンテーション)Ridge-i はAIを活用してごみの質を認識する仕組みを荏原環境プラント(株)と共同開発しました。ごみの質をピクセル単位で認識することに成功し、その結果、熟練オペレータのノウハウを再現し、投入するごみ質の安定化が可能となりました。

 

AIサービスの事例

Lionbridge: AI向け教師データの作成やアノテーションのサービスを提供し、研究開発を支援しています。世界の各タイムゾーンを渡る、100万人のコントリビューターが登録されているので、大規模なAIプロジェクトも素早く仕上げることができます。お問い合わせ・無料見積もりはこちらから。

HottoLink: ソーシャルビッグデータの収集や蓄積のサービス「クチコミ@係長」を提供しています。 Twitterや楽天、2ちゃんねるなど、様々なデータに対応しており、利用者は膨大な口コミの中から多角的な分析を行うことで、 自社のビジネスに活用することができます。

富士通クラウドテクノロジーズ: クラウドコンピューティング技術を中核に、企業のインフラ環境・製造業やサービス業へのIoT導入・アプリ開発環境・IT活用への取り組みを支援しています。

 

AI・RPAの応用例

RPAテクノロジーズ: レジ締作業を行い、売上データを本部に送信する業務を自動化しました。店舗で売上データを確認する必要がなくなったため、店舗担当者の負担が大幅に減少し、また、本部担当者は不備のあるデータのみ確認すればよいため、空き時間を他業務に充てられるようになりました。

メール処理: メールの対応や処理に四苦八苦したり、無駄な時間をなくすための技術です。受信したメールから、メッセージの内容や添付ファイルを取得し、必要項目をエクセルに自動で転記し、CSVファイル化などをして管理することができます。

 

AI・ビッグデータの活用事例

感情分析: 企業はSNSアカウントや顧客サポートに感情分析を適用し、新たな製品やデザインに対するフィードバックを収集できます。また、感情分析は競合他社や業界の話題に対する人々の反応を調べることに便利なツールです。

ヤクルト: ヤクルトのオランダ法人は、データ解析を活用して20%の売上増を実現しました。分析の結果、購買者の行動や嗜好も明らかとなり、夏に売り上げが低下した原因も判明しました。

 

画像認識の活用事例

LINE BRAIN: 株式会社レッジがAIのスペシャリストと共に開催している AI TALK NIGHTイベントで、LINE BRAINが開発した顔認証システムが受付時に使用されました。

AI TALK NIGHT はAIの最新ニュースや活用事例に関するイベントで、月一回程度で開催されています。

 

LIFULL HOME’S: 不動産・住宅情報ポータルサイト「LIFULL HOME’S」は賃貸物件の画像認識のために機械学習を使っています。画像をキッチン、寝室、玄関、物件の外観などと部屋ごとに分類するタスクをAIに任せているようです。機械学習モデルは分類する画像ごとに共通する特徴を抽出して、学習していきます。例えば、キッチンの画像は大体コンロがありますし、バスルームの画像は大体お風呂場があります。共通する特徴を学習するため、明るさや向き、撮影角度などが異なっても認識することができます。

 

音声認識の活用事例

Empath x NTTドコモ: ドライバーが自動車に愛着をもって楽しく運転し、運転に集中して居眠り運転の解消などに貢献できるように、音声感情解析AIを提供しているEmpath社と NTTドコモが共同で雑音環境での音声感情認識技術を開発しました。

NTTコミュニケーションズ: 自然言語処理・音声処理APIプラットフォーム「Cotoha API」は、テキスト解析や対話エンジンなどに利用可能です。ネイティブ日本人でも理解が難しい日本語文章の構造をCotoha APIを使えば高精度に解析できるようになり、日本語のテキスト解析・対話・音声認識の導入や精度向上を簡単に行うことができます。

 

金融機関におけるAI導入事例

金融業界もついにAI時代に突入し、最近は様々な導入事例があります。金融機関全般でAIが様々な課題に対応するために利用されているだけでなく、当該分野におけるこのような急速な進歩は大きな変化を引き起こしています。

株価予測: AIは語彙や語調などに感情分析をかけ、収支報告など企業の公示情報を評価することができます。そして、これを歴史的データと比較して、株価予測ができます。

不正検出: 金融業界における従来の不正検出システムは一連の複雑な規則に大きく依存していましたが、機械学習システムを利用することで、異常な活動を検出し、セキュリティチームに警告することができます。AIが場所や取引の異常を特定し、顧客の事業所を確認し、クロスボーダーの微妙な動きに対して警告を発することができるのです。

保険の引き受け: 保険会社では特に、数百万にわたる消費者のデータ例を用いて機械学習アルゴリズムを学習させることができます。例えば、保険会社は、可能なケアプランや標的を定めた介入、あるいは保険請求に関して問題がある可能性を通知することを目的として、患者の繰り返し入院などの情報を収集するためにAIを利用することができます。この場合、保険金支払業務担当者が既に全ての包括的な情報を手元に持っていることになります。

 

チャットボットの導入事例

ビジネスでAIを利用する最も簡単な方法の一つは、チャットボットを作成して顧客の質問への対応を合理化することです。一般的に顧客サービスへの問い合わせは全て次の三つに関連しています。うまく機能しない、これはどのような意味か、これを行うためにはどうすればよいかです。 

これ以外の事項に関する質問もありますが、問い合わせの大部分は、解決策の提示、説明、手順の紹介を求めています。「これが生じている場合は、顧客に次のように回答する」など、回答は多くの場合パターン化されているので、顧客サービスの担当者には機械と同じようなトレーニングが施されます。つまり、ポリシーを記憶し、顧客の問い合わせを理解し、あらかじめ決められた回答のリストから選択して対応できるように訓練されるのです。機械と同じように行動するために100人の人間をトレーニングする代わりに、効果的なチャットボットを利用すれば、常時、自動的に顧客からの問い合わせに対応できます。

チャットボットを構築するためには二つのものが必要です。チャットボットを作成するAIエンジニアと教師データです。チャットボットがクエリに対応できるようにするためには、自社のデータに基づいてトレーニングを行う必要がありますが、まずそのデータをどのように理解するべきかを学習させなければなりません。そして、チャットボットの学習用データを取得するには、自社内でデータの作成やアノテーションの方法を習得するか、学習データの作成を外部委託することになります。世界の大手AI企業の多くは、チャットボット向け会話コーパスの作成やアノテーションを外部委託して効率を最大化しています。 

  • 株式会社ZAIZEN: ユーザーの感情に適した対話システムを開発している株式会社ZAIZENは、当社のAI学習データサービスを利用し、日常会話に対応できるパーソナルAIを作っています。詳しくはこちら。
  • ホテル向けチャットボット: Bebotはホテル特化のAIチャットボットを提供しています。観光施設、飲食店予約、チェックアウトの時間など、よくある質問にAIが24時間自動で多言語対応してくれます。
  • Estee Lauder: スキンケア・メークアップ・フラグランス製品を提供している Estee Lauderは、Facebookメッセンジャーに組み込まれたチャットボットを利用し、顔認証AIを使い、ユーザーにあったファンデーションの色を勧めてくれます。

 

その他のAI応用例

幹部自衛官の人事異動: 先月、防衛省は陸海空自衛隊の中枢を担う幹部自衛官の人事異動にAIを導入する方針を固めました。今後2年間かけてシステムを開発し、導入時期を見極める予定です。

広告評価: 当社は世界最大のソーシャルネットワーク企業の一つと提携して、毎月100万件以上の広告を評価しています。10箇所以上の地理的市場で現地の評価者4,000人以上の募集、教育、管理に携わっています。

 

AIの導入事例を検索する

今後もAI応用事例の情報を参考にしていきたいという方は、株式会社レッジが開発した、国内最大級のAI活用例検索プラットフォーム「e.g. 」に登録することをお勧めします。e.g.内には400件のAI活用事例が掲載されており、業界、用途、技術のカテゴリからフィルタをかけ、検索可能です。当社も学習データのサービスとして掲載していただいております。

AI活用例検索プラットフォームegのスクリーンショット
e.g. サービス画面

 

AI導入の失敗事例について

AIの成功事例を参考にすることによって、AIのビジネス活用について理解しやすく、貴社自身のAIプロジェクトも成功しやすくなります。しかし、失敗に陥るAI導入プロジェクトも多いのですが、失敗事例はあまり公開されません。当社の経験上、目標や課題が明確にされていない場合、多くのAI導入プロジェクトは失敗に終わってしまいます。コンサルティング企業やAIベンダーなど、経験があるAI企業に相談し、このような失敗は起きにくくなるでしょう。

AI開発における教師データが足りない、またはアノテーションの質が悪い場合も、AI導入プロジェクトは失敗に終わってしまう可能性が高いです。教師データの収集やアノテーションでお困りの方はぜひ、当社にご相談くださいませ。無料見積もりも行なっていますので、お気軽にお問い合わせください。

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