コピーライターはロボットに職を奪われるのか?

ダニエル・スミス | 2018年08月29日

コピーライターはロボットを嘲笑していたものですが、もう鼻で笑っている場合ではありません。広範なコンテンツにAIが降臨し、ヘッドラインからフットボールのレポートまで全てのものが作成されるようになるにつれ、人間のコピーライターは、自分たちの業務分野が恐ろしい速度で自動化されていく状況を信じられない思いで見つめています。実際、最適化されたテキストを作成したり、オーディエンスとのエンゲージメントを最大化したりすることに関しては、すでにAIが人間を超えてしまったということを示唆する議論もあります。

自分たちの業務分野で仕事を奪われないようにするため、コピーライティングにおけるAIに関する議論が盛んになる前は、冷酷な機械によって業界が死に至ることを予測するライターが次々と現れ、差し迫る破滅を暗示する見出しが躍りました。しかし、当初の恐れが一旦静まると、多くの疑問が残っていることがわかります。多くのコピーライターが機械学習技術を理解し始めるにつれ、AIはすでにクリエイティブな作業を行うことができるのかと疑問を感じるようになっています。

これらの疑問に答え、この新しい技術開発に伴うコピーライティングの進化に関してより根拠ある予測をするためには、まずAIプラットフォームがどうやって文章を作成するかを理解することが重要です。

 

自然言語生成とは?

自然言語処理の記事では、AIの言語理解や言語処理に関与する広範なメカニズムの概要を説明しましたが、これらのプロセスの中で文章作成に関して最も重要なのは自然言語生成です。

東京都内で一番美味しいピザ屋の場所をSiriに尋ねたとしましょう。自然言語処理の一環として、Siriはあなたの話し言葉を指示に変換し、それらを利用して最も関連のある場所のデータセットをコンパイルします。自然言語生成は、このプロセスの最後にSiriが「私が見つけたのはこちらです」と言って生成されたテキストでリストを提示する部分です。つまり、自然言語生成とは、機械が構造化データを人間が理解できるテキストに変換するプロセスのことです。

このように説明すると単純な技術のように感じるかもしれませんが、自然言語生成は単に情報をテンプレートにアップロードし、携帯電話の画面に表示するだけではありません。それどころか、コンテンツの焦点や意図を特定し、関連するものを全て考慮して、理解しやすい、信頼できるテキストに構成することができるAIが開発されているのです。基本的に、自然言語生成ツールは人間と同じようにコンテンツを作成するために設計されています。

 

AIはどのようにしてコピーを書くことができるのか?

自然言語生成の技術は元々、構造化データの分析レポートへの変換を完全なものにするために設計されたのですが、コピーライティングでも様々な方法でこれを利用できることがわかってきました。ランディングページのように短いコピーを書く場合、思ったほど創造力は必要ないことがその主な理由です。 マーケティング・コピーで何か新しいことを言わなくてはならないことは非常に稀です。人間は「新しい」ものを処理するのが苦手なので、単純に感情のツボを突く方がずっと良い反応が得られるのです。

その結果、短文式のコピーに関しては一般的に、かなり型にはまったアプローチが用いられます。つまり、自然言語生成ソフトウェアは、特定の消費者層で最も顧客エンゲージメントを高められる単語やフレーズを分析によって見極め、そのオーディエンスのために最適化したコンテンツを作成することができるのです。例えば、Phraseeのような企業は、広範なブランドボイスとシームレスにマッチするヘッドラインや電子メールの件名を作成することに成功しています。Persadoはそれをさらに一歩進め、アルゴリズムを利用して、顧客のエンゲージメント・プロフィールを基にそれぞれの顧客に合わせてカスタマイズしたコピーを作成することを計画しています。

 

コピーライターはロボットに職を奪われるのか?

AIは将来、コピーライティングにおいてより大きな役割を担うことになるとみられていますが、人間はまだ、それについて眠れないほど心配する必要はありません。自然言語生成ツールは、明確なテンプレートや単純な目標、設定された基準のあるコンテンツを書くことに優れています。しかし、より曖昧で複雑な目標を持つ長めのコンテンツを作成する場合、このプロセスは大きな障害に直面します。ユーモア、ニュアンス、語調の微妙な変化でテキストに命を吹き込むために必要なネイティブレベルの言語の習得は、現在のAIの能力をはるかに超えています。そのため、機械学習が人の心に訴える独自のストーリーを作成してマーケット戦略の成功を支援できるようになるまでには、まだいくつかの開発段階が必要です。

滅亡の予測にも関わらず、当分の間、人間のコピーライターが優位を保つでしょう。AIは破壊ではなく、むしろ協調をもたらすのではないかと考えられています。比較的予測可能なコンテンツの作成をAIが肩代わりすることで、コピーライターは自分たちが秀でる分野、つまり心に残るブランドボイスの開発に集中できるのです。

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著者紹介
ダニエル・スミス

Lionbridgeでコンテンツ・マーケティング担当。イギリス出身で、2013年に初めて日本に移住。趣味は観光、フォトグラフィー、そして音楽を聴くこと。

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